企業の宣伝担当やマーケティング・コミュニケーション業界の方へちょっとした提言を。
- ターゲットは10代だから、とりあえずTikTokはやったほうが良いよね!
- 若者の間ではTikTokが流行っているし…とりあえず提案してみよう!
なんて思っていたりやっていたりしませんか?
結論から言いますが、多分それ、失敗します。
予め断っておきますが、この記事はあくまでも「とりあえずプロモーションではTikTok使っとけばいいか!」と考えている方にちょっと待ったをかけるために書いています。
TikTokのプロモーションの活用方法とかについて知りたい方には、ちょっと“?”な内容だと思いますので悪しからず。
INDEX
- TikTokで誰とコミュニケーション取ろうとしているの?
- TikTokでオトナを使おうとしていない?
- まとめ:TikTokは上手く使えばかなり効果はある
僕は現在広告会社のコミュニケーションプランナーとして色んなプランやアイディアを考える仕事をしています。
もちろん、これまで何度もTikTokを提案してきましたし、いい効果を出せているのは確かです。
ただその中で、これは安易にTikTokを使うのはちょっと危ないぞ…と思うポイントがいくつかありまして、、、。
みなさんが僕と同じ様にクライアントに提案する立場としてコミュニケーションプランを考えたり、クライアントサイドで宣伝・プロモーションを担当しているとして、TikTokを提案や企画に加える前に一度立ち止まって考えるきっかけになって欲しいと思っています。
そもそもTikTok使おうとしているのにアプリもDLしてないのは如何なものかと思うので、
さくっとDLしてどんな動画が出回っているのかを見ておきましょうね!
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TikTokで誰とコミュニケーション取ろうとしているの?
TikTokは2017年のリリース以来着実にユーザー数を増やしており、今では10代をターゲットにする際には絶対に検討しなくてはならない熱いメディアとなりましたね。
でも、ちょっと考えてみて欲しいのはTikTokを使って誰とコミュニケーションをとりたいのか、ということです。
「何言ってんの?10代に決まってるじゃん!」と思った方。
その考え方は危険ですよ。
TikTokはクラスの“明るいキャラ”メディア
TikTokはネットに彗星のごとく現れた、クラスの中でもどちらかというと明るいキャラの人が楽しむメディアだと思います。
イケメンでも、カワイイでもなく、明るいキャラです。
そんな人が学校の教室で撮った動画で人気者になれる。
そこで新しいトレンドが生まれる。
TikTokはそういう明るいキャラたちの自己表現の場所になっていて、Instagrmのように自分をよく見せるリア充な感じとは一線を隔しています。
10代には“暗いキャラ”だっている
自分が学生の頃を思い出しても、クラスの中には明るいキャラもいれば、同じくらい暗いキャラもいました。
暗いとまではいかなくても、ワイワイとした雰囲気が苦手なひとは、結構いるものです。
だから、明るいキャラのクラスメートが楽しそうにTikTokを使っている姿を見て、「正直私には合わないな…」と思って一歩引いてしまう人も必ず存在していると考えるべきだと思います。
うちのクラス
だんしはみんなゲームしてて
女子はみんな?tiktok撮ってる
嫌いなんだよねtiktok
— びおらんて (@pad_ito08) 2018年11月14日
ウェーイ系の方々は苦手です。
話混じれません。
同じくTIKTOKも無理だしインスタ映えとかいう言葉も虫酸がはしります— ユニドファン 路上 カケル (@E6jgYwewS6y35dK) 2018年11月20日
あなたはどちらとコミュニケーションをとりたいの?
明るいキャラもいれば、そうでないキャラもいる10代の若者たち。
誰とコミュニケーションをとりたいのかをもう一度確認してほしいと思います。
ここを間違えて「とりあえずTikTok」をやってしまうと、あまり効果的でないのはもちろん、最悪すでにいるファンが離れてしまうことにもなりかねないのですから。
もしもTikTokをプロモーションで使用するなら、他のメディア展開も併せて実施するのが、今のところはいいのではないかなと個人的には思っています。
TikTokでオトナを使おうとしていない?
いまでこそ企業がキャンペーンで使用し始めたTikToKですが、若者ユーザー数が伸びたのは間違いなく「大人が存在しない」からです。
若者たちが、自分が好きなものを自分で作り、自分で発信して、自分たちで共有して楽しむ。
これがTikTokの基本であり魅力です。
そんな若者王国にオトナが流行を押し付けるべく侵入してくると、10代の子たちはバリアを張り、拒絶反応を起こしてしまいます。
オトナが押し付けたクリエイティブは、失敗する
TikTokをプロモーションで活用しようとするとき、おそらく「#チャレンジ(お手本動画を見せた上で、#をつけて真似した動画を投稿して貰うキャンペーン)」を検討するかと思います。
…そのお手本動画は、誰が出ますか?誰がつくりますか?
ここでいつも付き合いのあるデザイナーや制作会社にお願いをするつもりなら、考えを改めたほうが良いかもしれません。
TikTokは今、若者(特に10代)の王国です。
YouTuberやインスタグラマーなどの“距離の近いインフルエンサー”が人気を集める世代です。
30代なんて、もうジジババ級のジェネレーションギャップが存在します。
だから当然、キャスティングもクリエイターも、若者に人気のある世代を代表する方にお願いするべきでしょう。
若者の王国にオトナを介在させたら、きっとそのプロモーションは上手くいかないと思います。
とはいっても、なかなか10代に人気のインフルエンサーやクリエイターを探すのは大変だと思います。
最近はこういったTikTokに特化したパッケージを販売している会社もあるので、検討してみるとよいかもしれませんね。
10代女子に流行中?「Tik Tok」の人気クリエイターを活用したプロモーションプランが登場
N.D.Promotionは、ショートビデオコミュニティ「Tik Tok」の人気TikTokerを活用したプロモーションプランを販売開始したことを発表した。同プランでは、人気クリエイターのアサインだけ...
まとめ:TikTokは上手く使えばかなり効果はある
ここまで安易にTikTokを使うことに疑問を投げかけてきましたが、もちろんうまく使えばかなり効果があります。
TikTokをプロモーションに活かした良い事例
エースコックさんのTikTokを使ったプロモーションでは、なんと1000万回以上再生されたようです。ブランドの購入意向も大きく向上した様で、キャンペーンは成功したと言って過言はないでしょう。
エースコックが「スーパーカップMAX」のプロモーションでTikTokを活用 ブランドリフトも最大級?
エースコックは「スーパーカップ」の30周年を機に商品をリニューアル。「スーパーカップMAX」を2018年9月に発売した。CMキャラクターには、笑福亭鶴瓶氏と木下隆行氏(TKO)の他、多数のインフルエンサーを起用。ショートムービーアプリ「TikTok」を利用したプロモーションも展開した。マーケティングチャネルとしても存在感を増しているTikTok活用のポイントと成果について、エースコックの森本潤一氏、Quark tokyoのオノダタカキ氏、サイバー・コミュニケーションズの加藤雅康氏に尋ねた。
また、TikTokをプロモーションに活用するメリットについては、下記記事がかなり勉強になります。
10代に大人気のTik Tok とは?企業がプロモーションで利用する際のポイントを紹介!
最近YouTube等の広告で目にすることが増えており、10代の若者を中心に人気のサービス「Ti
若者を狙ったマーケティングについてもっと知りたいという方は、若者のSNSとシェアする心理について一度理解しておいたほうが良いでしょう。
実は40代ユーザーがTikTokに参入してきているという噂も
もちろん全体を通してみれば10代が多いのは間違いないのですが、最近は40代のおっさんユーザーが増えてきているようです。笑
話題のアプリ『Tik Tok』アクティブユーザーに40代男性=おっさんが急増中の模様
話題のアプリ『Tik Tok』アクティブユーザーに40代男性=おっさんが急増中の模様 - ビズワーカー
TikTokがこのままの勢いを維持するのか、オトナの侵入でしぼんでいくのか、おっさんのメディアになっていくのか、これからの動向が楽しみですね。
それでは。
Let’s studying..!!