マーケティング・広告・コミュニケーション業界など企画屋さんの1年生の悩み
- アイディアが全然思いつかない…
- アイディアが思いつくための実践的な方法を教えて欲しい!
こんな疑問に、毎日アイディアを考え続ける現役コミュニケーションプランナーが疑問にお答えする、アイディアの発想法シリーズをお届けします。
今回のテーマは逆転の発想法の1つ、バックキャスティングです!
INDEX
- バックキャスティングとは?
- バックキャスティングのやり方は?
- おまけ:類似事例で、アイディアに説得力を
それでは早速見ていきましょう!
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バックキャスティングとは?
バックキャスティングとは、視点を「未来」に異動させて思考するアイディアの発想法です。
現状分析などから課題を抽出して、その解決策を考える…といった積み上げ型とは違い、まずは理想となる将来像を先に描き、それを達成するための方法を遡って発想していきます。
ネットでバックキャスティングを調べると、
とありますが、個人的には別に破局的じゃなくても全然使えますのでご安心を。笑
バックキャスティングのやり方は?
バックキャスティングはもともと環境問題などの分野で今やるべきタスクを明確化するために使われることが多いので、アイディアを出すための決まったノウハウがあるわけではありません。
そこで、今回は僕が実際にやっているバックキャスティングの手順をご紹介したいと思います。
基本的な流れは下記です。
- テーマを決定する
- ターゲット(ペルソナ)を考える
- ターゲット視点の理想像を具体的に妄想する
- 理想を実現するための方法を考える
さっそく見ていきましょう!
1.テーマを決定する
ここで決めるテーマとは、あなたが扱う商材やサービスです。
商品・サービスはペットボトルのお茶だったり、車だったり、宅配サービスかもしれません。
ここではあなたが仮に宅配弁当屋のマーケティング担当だと仮定して、「宅配弁当サービス」について考えてみますね。
2.ターゲット(ペルソナ)を設定する
テーマを決めたら、理想の未来像を生きる主人公=ターゲットを設定します。
この時、なるべくその人物の生活パターンや思考まで具体的に設定する、つまりペルソナをしっかり作り上げることをおススメします。
- 20代女性
などのぼんやりとした大きなくくりよりも、
- 山田花子(女性)
- 23歳
- 実家暮らし
- 彼氏は会社の同僚
- 料理は苦手
- ファッションが好き
- どちらかというとインドア派で、買い物はネット通販が多い
など、より具体的なターゲット像を設定したほうが、この後の工程がスムーズになるんですよね。
ちょっとやりすぎかな?と思うくらい具体的なペルソナをつくりこみましょう!
3.ターゲット視点の理想像を具体的に妄想する
先程つくりこんだターゲットの視点に立って、「理想の未来」を妄想します。
ここで注意したいのは、
あなたの思い描く未来ではない
ということ。
独りよがりのアイディアにしないためにも、あくまでもユーザー視点での理想の未来像を妄想しましょう。
改めてターゲットのペルソナを確認してみます。
- 山田花子(女性)
- 23歳
- 実家暮らし
- 彼氏は会社の同僚
- 料理は苦手
- ファッションが好き
- どちらかというとインドア派で、買い物はネット通販が多い
さて、彼女にとって理想の未来とはどんなものでしょうか?
少し読むのを止めて、考えてみてください。
なんとなく想像出来たら、読み進めてくださいね。
…どうでしょう?理想の未来を少し妄想出来ましたか?
僕は試しに1分ほど妄想をしまして、下記の様な理想が出てきました。
- 彼氏に家庭的なタイプな子だと思われたい
- 会社でたべるお昼ご飯様にお弁当をつくってあげればアピールできるかな?
- でも料理は苦手だから、あんまり自分では作りたくない
- お弁当の中身も、ファッションみたいにおしゃれしたい
本来はもっと時間をかけて妄想してみるべきですが、今回は省略させて頂きます。
4.理想を実現するための方法を考える
ここからが具体的なアイディアを生み出す段階です。
先程書き出した理想の未来像に対してテーマとなる商品・サービスがどう関与できるかを考えてみましょう。
今回の場合、
宅配弁当サービスが理想の未来像にどう関与できるか?
を考えてみます。
彼氏のためにお弁当を用意したいけど、料理は苦手な山田花子さん(23)。
それでも家庭的なタイプだと思われたいし、お弁当だっておしゃれなものにしたいというわがままっぷりです。笑
でも…好きな具材を選んでもらって、おしゃれなお弁当を手作りして宅配してあげられないでしょうか?
もうちょっと具体的には下記の様な仕組みは如何でしょうか
- 好きなお弁当の具材を選ぶ(コロッケ、スパゲッティ、プチサラダなど)
- それぞれの具材が小分けに冷凍された状態で、おしゃれなお弁当箱と一緒に宅配される
- WEBでレイアウトイメージを見ながら、具材を詰めるだけで完成
これなら自分で料理をする必要もなく、最低限の手間でおしゃれな弁当を彼氏に用意してあげられますよね。
このように、ターゲットの思い描く理想の未来像を妄想し、その未来を実現するために商品・サービスがどう関与できるのかを考えてみると、思いもよらない方法が思いつくものです。
ターゲットを明確にしたことで、具体的に実行すべきかどうか、コストや流通などの課題も具体的に検討することが出来るのも、このバックキャスティングのメリットだと個人的には思っています。
まずは自分が普段使っている商品・サービスをテーマにしてみて、今回ご紹介したバックキャスティングの方法を実際に使ってみてください!
おまけ:類似事例で、アイディアに説得力を
アイディアを考えて実際に提案をしてみると、提案相手は「本当にこのアイディアが上手くいくのか?」と不安を抱くものです。
そこでとても有効なのが、類似事例を使って相手を安心させること。
例えば今回の宅配弁当のサービスなんて、このまま提案したらただの妄想にすぎませんよね。
たぶん僕が提案される立場だったら、めちゃくちゃ不安になると思います。笑
そんな時、「実は今、料理に必要な具材をセットで宅配してくれるミールキットが話題で…」と類似事例を出してもらえるだけで、相当不安は払拭されるんじゃないかと思います。
ちなみに、本当にこういうサービスがあります。
»【kit Oisix(きっと、おいしっくす)】
様々な事例を日頃からストックしておくとこうした類似事例としても使えるのでおススメです。
プロモーションのアイディアを提案する場合、このブログでもプロモーション事例をまとめていますし、アイディアが思いつくための習慣の記事でプロモーション事例サイトをご紹介していますので、是非チェックしてみてくださいね。
それではいいアイディアをこれからも。
Let’s studying..!!